簿記ってなんだろう?
簿記は帳簿記帳の略だとかつて税理士事務所で働いていた時に教えてもらったことがあります。
なんとなーくわかるようなわからないような感じですね。
それでは簿記について深堀していきましょう。
簿記検定の種類
簿記検定は主催する組織別に日商簿記検定・全経簿記検定・全商簿記検定があります。
一般的には日商簿記が一番有名で日商簿記検定を受験される方が多いです。
また、税理士試験の受験資格の中の1つに日商簿記検定1級か全経簿記検定上級合格者というのがあります。全経上級はは日商1級に比べて比較的難易度が低いため、こちらを取得して税理士試験に臨まれる方がいます。
※税理士試験の受験資格についての補足ですが、受験資格には他にもたくさんありどれかを満たせばいいので、必ずしも簿記検定に合格していることが要件という意味ではありません。
種類や受験級については下記のように分かれています。
日商簿記検定:1級 2級 3級 全経簿記検定:上級 1級 2級 3級 基礎簿記会計 全商簿記検定:1級 2級 3級
簿記では何を勉強するのか
ここからは日商簿記について記載していきます。
出題の範囲の例です。
3級:仕訳、補助簿、勘定記入、試算表、清算表に関する出題 2級:商業簿記仕分、工業簿記仕分、原価計算、差異分析、損益計算書、貸借対照表にかんする出題 1級:商業簿記、工業簿記、会計学、原価計算にかんする出題
仕訳(しわけ)ってなに
一番基本になるものが仕訳(しわけ)です。
仕訳(しわけ)とは仕訳のルールに従って仕訳帳へ記帳することで、例えば
【会社で水道代5000円を銀行口座の普通預金から支払った】というお金の動きがあったときには下記のように帳簿へ記載します
借方 貸方
水道光熱費 5000 普通預金 5000
また【製品の売掛金10000円を現金で回収した】というお金の動きの場合だと下記の要領です
借方 貸方
現金 10000 売掛金 10000
こういったものを仕訳といいます。このルールとやり方を覚える必要があります。
そして仕訳したものを集計したものが貸借対照表(BS)や損益計算書(PL)となります。
商業簿記と工業簿記の違い
2級からは仕訳も商業簿記と工業簿記に分けて出題されます。
ざっくり言うと商業簿記は企業の一般的な簿記、工業簿記は工場で使う簿記です。商業簿記では製品の販売が内容ですが、工業簿記では製品を作るところが内容になります。
工業簿記ではイメージしにくい部分が多く、計算も多いため苦手意識を持つ方が多いです。
勘定科目の一例ですが製品、仕掛品、貯蔵品、棚卸減耗損などイメージしにくいものが並びます。
しかし、計算が多いということは計算のルールを覚えてしまえば得点しやすい部分でもあります。
商業登記は勘定科目がやたら多くでてきますので、暗記になります・・・
つまり暗記と計算どちらが得意か分かれやすいのは事実ですね。
ちなみに私の場合は計算が苦手ですが、工業簿記の方が得意でした。計算方法を覚えてあとは過去問を何度も繰り返すともはやパターンの問題なので、解けます。
商業簿記は勘定科目が多くて、そもそも覚えていないものや、忘れてしまうとお手上げでしたので。
受験日、年間の回数について
簿記検定は年3回受験できるチャンスがあります。(国家試験は年1回です)
毎年2月 6月 11月です。
申込は受験日の約1か月前ぐらいからです。
そしてなんと!
2級と3級ではネット試験(CBT方式)で受験できるようになっています。
これはどういったものかと言うと商工会議所が指定する場所にあるパソコンを使って受験するもので、受験場所のセンターの空き状況に合わせて随時実施しているものです。
(家からは受けられません)
つまりいつでも受験可能です!(今日いまから行きますというのは無理ですが)
ネットから申し込みをして指定された期日に指定の場所で受験できます。
(落ちてもすぐ受験できるのは強いです)
難易度について
合格率です。
3級:40~50%(簡単) 2級:20~30%(普通) 1級:10%(すごく難しい)
かっこ内が一般的な難易度のイメージです。
2級で20%なんてすごく難しそうに聞こえますが、そもそも勉強不足で受験されてる方が半分くらいいるような気がします。となると実際の合格率はもっと高いのです。
もちろん、ちゃんと勉強して受験した場合ですが・・・
合格基準について
各試験ともに70%以上の正解が必要です。(1級は1科目ごとの得点は40%以上の要件もあり)
試験時間について
【1級】 3時間(集合時間 9:00)※1級は別途休憩時間あり |
【2級】 90分(集合時間 13:30) |
【3級】 60分(集合時間 11:00) |
受験料について
受験料 | 【1級】 7,850円(税込) |
【2級】 4,720円(税込) | |
【3級】 2,850円(税込) |
※2023年7月時点 今後変動があるかもしれません。
どうでもいい話
簿記検定は【受検】なのか【受験】なのか【ケン】の文字の違いについてですが、検定であれば受検なのですが、実は正式名称が【日本商工会議所及び各地商工会議所主催 簿記検定試験】ということで試験なので【受験】と記載するのが正しいようです。
まとめ
3級であってもちゃんと勉強しないと受かりません。
私もかつて3級は予備校に通ったにもかかわらず落ちました。
その数年あとに2級を独学で勉強して合格しました。
そのときはFP2級と同時に勉強して1か月半の勉強期間で合格できました。
私が頭がいいと言いたいわけではありません。(正直悪いです)
やり方と覚悟の違いかと思います。
やり方についてはまた別の記事にて紹介します。
コメント